投稿小説コーナー     






 




▼ 第7回投稿作品 ▼



ども。那田野狐です。
以前お話しておりました投稿用の小説のリメイクが完了したので投稿いたします 。 元原稿の日付を見ると1993/11/30。
修正前小説もUpすると時代が判 って笑えるかも。 ではでは


「刑事ジュノウ」      
          
          影  

  夜の波止場を走り抜ける五つの影がある。五人が互いの死角をカバーしながら
倉庫街を走り抜けていくさまは芸術と言ってよい。
 不意にリーダーらしい前髪に赤いメッシュをいれた男が、視線で四人に合図を
送ると、四人は静かに間合いを取る。
「特警の餓狼だ。全員その場を動くな」
 赤いメッシュの男が叫ぶのと、倉庫内ではお約束ような密売品の取り引き風景
が展開しており、ボディーガードらしい男達がこれまたお約束の懐に手を入れる
アクションをおこなう。
 ガガガガン
 ボディーガードたちが銃を抜くよりも早く、四人の声と銃音がボディーガード
たちの足もとでハモった。
「動くなって言っただろ?」
 赤いメッシュの男は不敵に笑って肩をすくめた。

「また・・・・潰されたというのか」
 激しい運動の後なのだろう。男の全身はぐっしょりと汗で濡れ、肌も赤味がさ
している。男の髪の毛は赤く逆立てているので、燃え盛る炎に顔が浮かんでいる
ようにみえる。
「しかしグエン様。潰された組織は末端で・・・」
 赤い髪の男グエンに報告をしていたグエンと同じ髪型にピエロの仮面の道化師
は、それ以上報告出来なかった。グエンに胸ぐらをつかまれて10センチ以上も
持ち上げられたからだ。
「マースク。俺が、末端組織の人間とはいえ四虎、朱虎のメンツを潰したヤツの
正体を暴けと言って、いったい何日がたつ?え?」
 グエンは、マースクを解放する。
「も、申し訳ございません。いましばらくの時間を」
 マースクは咳き込みながら答える。
「二日だ」
 そういってグエンは、座り込んでいるマースクのみぞおちに蹴りをいれた。
「わ、判りました」
 マースクが答えると、グエンは何も言わずに部屋を出ていく。
「グエン様も無理を言う。大丈夫か?マースク」
 これまたグエンと同じ様な髪型をした頬に傷のある男がマースクに手を差し出
す。
「かまわないでくれ。ウーンド」
 マースクはそれだけいうと差し出された手を無視して立ち上がり、グエンの後
を追って部屋をでていく。
「無愛想なヤツ」
 ウードンは肩をすくめた。

 刑事ジュノウ=ラージェリィ

  前髪に赤いメッシュの入った男が、拳銃片手にドアのコールパネルを操作する。
 ピンポーンと、部屋がロックされていないことを意味する電子音が返ってくる
のを確認した男は、人一人がやっと通れるぐらいドアが開いた時点で部屋に滑り
込んだ。
「全員そこをうご、アレ?」
 前髪に赤いメッシュをいれた男は、拳銃を構えたその姿勢のままで石化した。  なぜなら男の踏込んだ部屋はもぬけのカラで、しかも壁にはスプレーで、「惜
しい!」と殴り書きされていたものだからキレた。
「ジュノウ様をなめるな!」
 ジュノウは、十五メートル以内なら五十センチの鉄板を苦もなくぶち抜くとい
うモンスター拳銃グスタフを十発全弾を壁に射ち込んだ。
「しまった」
 壁に開いた大人の拳大の穴からみえる隣の部屋の風景を見てジュノウは大きな
大きなため息をついた。

「ジュノウ=ラージェリいいい。オ・レ・が・何が言いたいのか、わ・か・る・
な?えぇぇぇぇぇぇ!?」
 まだ40も前半なのに、随分と頭の上のほうが寂しいジュノウの上司。近藤貞
治捜査課長は、いまにも頭の血管を切りそうな形相で叫ぶ。
「これ以上、髪の心配をさせるな!でしょ」
 ジュノウはボソリとつぶやく。
「お前がグスタフで開けた大穴は、ラーシャの名画「乙女神降臨」に、多大なる
傷をつけた」
 近藤は一息つく。
「絵の補修代、壁の修理代、絵の持ち主への慰謝料、近隣住人への迷惑料、被害
総額は六億だ。六億」
 近藤はジュウノウの頬を両手でつまんで上下に振る。
「へぇーあの永遠の処女を傷ものに・・・」
 ジュノウはいやらしい笑いを浮かべる。
 さっきのつぶやきを無視していた近藤も、さすがにこのつぶやきはさすがに聞
き逃せなかった。
「ジ・ジュノウゥゥゥゥゥゥ!貴様の謹慎は二週間だ!判ったら始末書書いて、
とっとと出て行け!!」
 近藤が大声で叫ぶ。
「わ・わっかりました!」
 ジュノウは脱兎の勢いで課長室を飛び出す。
「今月十枚目、今年通算百枚目の始末書達成おめでとう!」
 ジュノウを出迎えるように、部屋の外でポーニーテールの女性が、腕を組んで
待っていた。
「茶化さないでくださいよ。麗華先輩」
 ジュノウは、ポリポリと頭をかく。
「茶化す?事実でしょうが。署はじまって以来の快挙だって課長嘆いていたわよ 」 「相手はエンジェルなんですよ」
 ムキになって答えるジュノウを見て麗華は、くすくす笑う。
 ジュノウが、アイドル・エンジェルという麻薬がらみの事件でプッツン切れて
暴走するのはあまりにも有名で、しばし笑い話のタネになる。
 なぜジュノウが切れるのか?本人が黙して語らないのでいろいろな憶測が流れ
ている。
「以後き・を・つ・け・まあ・す。変換っと出来た」
 ジュノウは送信ボタンをクリックするとおもいっきり背伸びをする。
「二週間の減俸休暇・・・何やってすごそうか」
 ジュノウは右手の親指の爪をかじりながらつぶやく。
「ジュノウさん。ブルーさんって人から外線です」
 ジュノウ専用のインターホンに、ミッドナイトブルーのショートカットの女性
が映し出される。
「ブルー?ああ、どうもありがとう。それより直美ちゃん。今晩いっしょにディ
ナーでもどう?」
「そうね。二月間始末書書なかったら、考えてあげる」
「本当?絶対?やった!約束だぜ」
 ジュノウのハシャギぶりに直美はくすりと笑う。
「じゃ」
 ジュノウは軽くウインクすると、盗聴防止装置を作動させ電話回線に切替える。 「どうした。ここに連絡することは禁じておいたはずだぞ」
 それまでのジュノウとはまったく違う口調である。
「すいません隊長。しかし、最優先情報を手に入れましたので」
 青い髪の男の言葉に、ジュノウはわずかに表情をかえる。
「例の、赤のNo2が出てきました。今晩十一時T&T港にA・Aの取り引きを
臭わせて喰らいつかせました。先日逮捕した売人。かなりの大物だったようです 」 「よくやった青龍。餓狼発動だ。「詩神」に六時に集合」
「ヤー」
 ブルーこと青竜が敬礼するのを見届けるとジュノウは電話回線を切った。

 −餓狼−

 2000年9月。東ティモールの反独立派がオーストラリアのシドニー五輪開
会式を襲撃し、大量の死傷者を出した。
 この事件を口実にオーストラリアは単独で東ティモールに軍を派遣。これに反
発した中国が東南アジア諸国と連合で治安維持軍を派遣する。
 さらに中国の艦船が台湾沖を航行していたときに、警戒していた台湾海軍が中
国軍に発砲。紛争が勃発。それに呼応するかのように朝鮮軍が南下。第二次朝鮮
戦争が勃発。
 15年に及ぶアジア紛争は、アジアの文化と国境をことごとく破壊したが、皮
肉にもアジアに新しい秩序と統一国家を生みだすこととなった。
 その後、国家間の戦争は影を消したが、それに代わるように組織の力を背景に
広域に凶悪な犯罪が発生するようなる。
 そんな犯罪組織に、対抗する専門的な警察組織も生まれた。
 ジュノウは、州警察でも断突の問題刑事だが、裏では特殊警察でもNo.1の
検挙率を誇る−餓狼−のチームリーダーであった。
「どうしたのジュノウ。暗い顔して!!」
 考え事をしていたジュノウの肩を麗華が叩いた。
「うわぁ!!」
「ちょっと脅かしたぐらいで、あーによその態度。いつもそんなにボーッとして
いるから、昼行灯なんて化石語みたいな陰口叩かれるのよ」
 ジュノウは、露骨に『何もそこまで言わなくても・・・』というような顔をす
る。
「まーた。本当なんだからしょーがないじゃない」
 麗華の慰めになっていないお言葉。
「あら傷ついたの?あんたらしくもない。いつもの図太い神経はどうしたの」
 ジュノウは、「壁さん壁さん」と、壁に「の」の字を書きながらつぶやく。
「ところで先輩。いったい何の用です?」
 ジュノウは顔を引きつらせながら尋ねる。
「あなたのおかげで、楽しみにしていた今夜のコンサートはお仕事に早変わり」
「コンサート会場の警備ですか」
「あらゆるコネを尽くして手に入れた七万のチケットが無駄になったのよ〜」
 麗華はジュノウの首を締めながら前後に揺さぶる。
「それでねジュノウ。明日はお詫びとして、私にフランス料理のフルコースをお
ごること。いいわね!」
 麗華はピタッとジュノウの胸に右手の人差し指をあてて笑う。
「わ・判りましたよ先輩」
 ジュノウは引きつりながらいう。
「じゃあね明日。私の仕事が終ったら、この前いった店にね」
 麗華はニコニコしながら歩きだす。
 ジュノウは、前回食事をおごらされて、合計でもらっている一ヵ月分の給料が
きれいに消え去ったのを思い出していた。

 ナイト

「さらばだ諸君」
 真っ赤に逆立った髪をした男が叫ぶのと同時に、割れんばかりの喚声がドーム
を包み込む。男は、大量のドライアイスに包まれて姿を消した。
「グ・レ・ン!グ・レ・ン!グ・レ・ン!」
 ドームにいる九割の人間が彼の名を叫び、残る一割の人間は失神した。
 四年前流星のようにロック界に出現した新星ファイヤーワールドメッセンジャ
ー(FWM)サラマンダー初の三十万人オールナイトコンサートは、大盛況のう
ちに幕を閉じた。
 前日の午後七時から今日の午後十時までの二十七時間中、失神者は五千五百二
十三人。しかし、負傷者が一人もでなかったのは奇跡であった。
「ウーンド。用意できているな」
 グレンは、ダークグレーのマントをつけながら、頬に傷のある男に問いかける。 「999なら10キロ買い付けるだけの現金を用意しました」
「でも、本当に999でしょうか?」
 隻眼の男は不審そうに言う。
「あちらは我々が四虎のナンバーだというのを知っていますから、大丈夫だと」  道化師の仮面をつけたマースクが、ぼそりという。
「マースク。今回の生け贄は、今日この俺に説教した、あのはねっかえりの婦警
がいいな」
「判りました。手筈を整えましょう」
マースクは、靜かにうなずいた。

 駆け引き

 ジュノウは、真っ白な上下のスーツに赤いネクタイという目立つ姿で港の倉庫
のひとつの中にいた。
「白虎。朱雀。青竜。玄武。四人とも位置についたな」
 ジュノウはインカムを通じて四人の部下に連絡を取る。
「後はお客さんが来るのを待つだけか」
 配置完了の合図を示すコールが入ると、ジュノウは、純度99,987%とい
う末端でグラム千五百は下らないアイドル・エンジェル十キロがはいったアタッ
シュケースをながめる。
「赤い星。火を吹く虎」
 ふいにジュノウのまえで小さな声が聞こえた。
「青い星。邪悪な天使」
 ジュノウは、合言葉を叫ぶ。
「あなたが売人ですか。若いですね」
 ジュノウよりわずかに年上といった感じの声が聞こえてきた。
「純度コンマ987の極上物だ。俺みたいなやつが運ぶとは思わないだろうから
裏をかいたのさ」
 ジュノウはふてぶてしい口調で、肩をすくめる。
「ものを見せて貰おうか」
 闇の中から三人の男たちが姿を表した。
「ファイヤーワールド・メッセンジャー。グレン。ウーンド。ドラーゴこりゃ大
物だ」
 ジュノウはわざとらしく大声で叫ぶ。
「俺の名はジュノウ・ラージェリ」
 ジュノウはアタッシュケースのふたを開く。
「色はエンジェルです」
 隻眼の男ドラーゴは、アタッシュケースからエメラルドグリーンの液体が入っ
たアンプルを取り出してグレンに見せる。
「どうやったら信じてもらえる?」
「まあ待て。ものには強烈な媚薬効果があるからな。証明するためのとびきりの
晩餐を用意している」
 グレンは不敵に笑う。
「遅くなってすいません。No.2」
 闇の中からにじみ出てくるようにピエロの仮面の道化師マースクが現れ、抱え
ていたものを降ろす。
「エンジェルの今夜の晩餐が到着したようだ」
「晩餐?なんですか?それ。げっ。麗華先輩!」
 のぞきこんだジュノウは、自分が最悪のセリフをいったことに気が付いた。
「先輩?州警察の警官は初等教育からのたたき上げのエリート。ということは貴
様刑事か」
 マースクの言葉で、4人は素早く散解する。
「ちっ!しくった」
 ジュノウはアタッシュケースを投げつけ素早く後に飛びずさる。ワンテンポ遅
れてジュノウのいたところに4発の穴があいた。
「動くなグレン。俺の仲間がお前を狙っているぞ!」
 物影に隠れたジュノウは、懐からグランモール88と呼ばれる拳銃を取り出し
てかまえる。
「着弾パターンからいって、建物の四隅に一人づつライフルによる狙撃だな」
 ゆっくりと建物の四隅を見ながらグレンは指摘する。
「そうだ。グレン・キ・バーグ!!貴様をSDS法第一条「犯罪組織」に基づき、
四虎、朱虎のNo2として逮捕する。おとなしく武器を捨てろ」
 ジュノウが叫ぶと、グレンは大きな声で笑い始めた。
「そうか。お前が我々をコケにしてきてくれた餓狼のメンバーか。私を罠にかけ
たということは褒めておこう。だが、これが誤算だったな」
 グレンは、足元にたおれている麗華を指差す。
「ジュノウ君。取り引きをしよう。君の部下をこのまま引かせれば、君の大切な
先輩は解放する。決着はこれで決めようではないか」
 グレンはもっていた銃を振る。
「う、判った。すぐ引かせる。青龍!先輩連れて出ていけ」
 グレンの提案をジュノウは即座に受入れた。
「他の三人は、まだお前を狙っている」
 闇から姿を現した青龍は麗華を抱きかかえる。
「御武運を祈ります」
 青龍はゆっくりと出口にむかう。
「言った通りにしたぞ」
 ジュノウはグレンをにらみつける。
「ジュノウ君。君は真に正義の味方だよ」
 どういう意味だ!と叫ぶよりも早く、グレンは銃でジュノウの右肩を射ちぬい
た。
「貴様・・・卑怯だぞ」
 射たれた肩を押えながらジュノウはうめく。
「卑怯?だからなんだというのかね?私は君の言うところの犯罪者だよ。犯罪者
が警官との約束を守るとでも思ったのかね?」
 グレンは、冷ややかな微笑を浮かべながら、ジュノウの腹部に二発射ち込む。
ジュノウの着ている白のスーツが、見る間にどす黒い血の色に染まっていった。
「残念だったな」
 グレンは、闇のなかに姿を消す。
「俺としたことが・・」
 ジュノウは、腹の傷を押えながら外にでる。いま彼の生命をつなぎとめている
のは、気力だけだった。
「た・隊長」
「わりぃ。しくじった」
 玄武はあわててジュノウに肩をかす。
「おい朱雀。お前の服・・かせ。このままじゃ先輩にバレちまう・・・」
「何を言っているんですか!早く病院に行かなければ」
 白虎は悲痛な面持ちでジュノウの傷に止血を施す。
「き・気休めはいい。自分の体が、どれくらいもつのか判る。さ・最後のわがま
まぐらい聞けよ」
 気迫に押された朱雀は上着を脱いでジュノウに渡す。
「いっちょ気合を入れるか」
 朱雀の上着を着込むと、ジュノウの顔は普段とまったく変らないものになった。 「いいぞ。おこしてくれ」
 青龍は、気付け薬を取りだし麗華に嗅がせる。
「こ、ここどこ。たしか後から変なものを嗅がされてって・・・私・・・ええ?
ジュノウ?なぜあなたがここにいるの?」
 麗華は、ボーッとした瞳と、たどだとしい口調で尋ねる。
「なぜここにじゃないですよ先輩。波止場の倉庫街に呼出され、来てみれば先輩
は道路の上で大の字になって寝ている。何があったのか知りませんが、はっきり
いってハジですよ」
 ジュノウは、大げさに肩をすくめる。
「は・ハジですって!何も知らないくせに!」
 顔を真っ赤にしながら麗華は、ジュノウの腹に肘をいれる。
「い゛」
 言葉にならない苦悶の表情をジュノウは浮かべる。
「やーだ。なにおおげさな顔してんのよ」
 うにうにといった感じで麗華はジュノウの腹をつつく。
「とにかくもどりましょう麗華先輩。車をまわしてくれ」
「あ、はい」
 慌てて白虎は姿を消す。五分もたたずにジュノウたちのところに一台のワゴン
車がとまった。
「ささ。姫様どうぞ」
 ジュノウはドアを開けるとおおげさに前かがみになる。
「ありがと」
 麗華は優雅に一礼して後部座席に乗込むと、つづいてジュノウと玄武と朱雀が、
青竜は助手席に座わる。
「どうしたのジュノウ?顔色は優れないし、脂汗なんか流してるけど。大丈夫?
気分悪いなら寝てていいのよ」
 あまりにも青い顔に脂汗をながし、荒い息をしはじめたジュノウをみかねて、
心配そうに麗華はいった。
「ずいぶん酒を飲んでましたし、アルコール抜かずに、走り・・ましたからね。
悪酔いしたんでしょ・・・お言葉に甘えて、すこし寝かせても・もらいますか。
ついたら・・・起こして、くださいよ。きっと・・・・ですよ。麗華せ・んぱい
・・・・」
 ジュノウの言葉はだんだんか細くなり、まぶたもゆっくり閉じられた。荒々し
かった呼吸も静まり、表情も穏やかなものになる。
「へぇー。ジュノウの寝顔ってかわいいのね。はじめてみちゃった」
 麗華は、いままでジュノウには見せたことのない、暖かい微笑みを浮かべる。
まるで愛しい人をみつめるかのように。
「ううっ」
 朱雀たちは夜の闇を幸いにと声を殺して泣いた。麗華の視線はいまだジュノウ の顔に注がれており、彼らの涙には気付いてはいなかった。







                          1999.10.27








@ 戻る


@ 感想コーナーへ


那田野狐さんへの感想、質問などはこちら
E-mail



このページは GeoCitiesです無料ホームページをどうぞ