『逃げる男』について 今回、個人的な事情で、PAPAさんの作品を長い間アップ しなかったことをお詫びします。 異様なイメージの世界を展開した前回の作品に対して、今回もイメージ豊かでありながら、サイコホラー、心理サスぺンスとでも呼べるような洗練された作品に仕上がってます 。 これは僕的にはかなり面白かった。 はじめのシーン、その後の髭面の男のシーンとこの辺まではこの話はどうなるんだろうと思いながらも、描写と表現と独特のイメージのために何か引き込まれて読み進めていったら、その後に真相が明らかになっていって、もう次はどうなるのかとどんどん読みたくなりました。 長い作品なのに、あまり説明もなく、イメージと心理描写 でのみ綴られるこの作品はとても読みやすいものになってます。 一度、動き出したした後はすいすい読める。 所々に、不思議なユーモア感覚と、独特の表現がちりばめられていて、読んでいてもその新鮮さで飽きがこない。 そして、意外な真相と読み終わってもなお残る謎が心に引っかかる、そういう作品です。 2001.1.8 |