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▼ 第2回投稿作品 ▼




sakazaki様
お忙しい所恐縮です。haruoです。
ちょっと季節外れですが・・怪談です(?)
笑って頂けたら嬉しいのですが、読むだけ時間の無駄かも知れません。
よんだらほかしてください。


学校の怪談シリーズ
(わたしは、かつてこれ以上に恐ろしい話を聞いた事はなかった。)

 この話は、ある学校で今では伝説として語られている話である。
 主人公「和幸」は学校のトイレで・・・を見たのであった。

トイレ編「トイレの太郎君」

 和幸が、トイレに駆け込んだのは4時間目ももう少しで終わると言う時だった、
休み時間にトイレに行っていると、絶対にクラスの友達に見られてしまうそれ
は実に悲惨な結果になる事は目に見えている。
 きっとクラスの奴等は、 「和幸がうんこしてる!」と言って集って来るだろう
そして、あだ名が「うんこ」になるのは間違いない、それだけならいいが入って
いる最中に扉をたたきだしたり、ひどいやつはよじ登って上から覗くかも知れな
い、そんな事になったら、二度とこの学校にはこれない、親に転校の理由をなん
と説明すればいいのか?考えただけでもよけいに腹が痛くなってくる。
 先生には悪いが仮病を使って授業中に行くしかない、それに、これも広い意味
での病気かもしれない。
そんな事情で、和幸は授業中にも関わらずトイレに駆け込んだ。
とにかく和幸はあわてていた、あわてていなくてもこんな時間にトイレに駆け
込むのは自分しかいないと確信していた。とにかく一番近い個室のドアを勢いよ
く開けた、
  次の瞬間和幸は、腹の痛みを忘れてしまった。そこには一人の男が座っていた、 たぶん男だろう、ここは男子トイレなのだから男に決まっている、和幸は、この
状況にしてはしっかり分析していた。
 その男の服装は異様であった、シルバーのつなぎスーツにストライブが入って
いた、おまけに、顔が卵だった、シルバーの卵型だったのだ。人間は驚いた時に
は腰を抜かすと言うが、それは事実ではない、驚いた時にはかえって冷静になる
ものだ。
  和幸はその男に聞いた。

和幸 「こ・・こんなとこで何をしてるの?」
太郎 「私はうんこをしているだけだ、トイレの個室で、うんこ以外に何をすると    言うのだ。」  
  和幸は、トイレの中でするほかの事を連想はしてみたが、その男に突っ込む気に はなれなかった。
和幸 「確かに、トイレでうんこをするのは自然だ。でも、あなたは不自然だ。」 太郎 「私の何処が不自然なのだ?」男はむっとして言った。
和幸 「そそ・・その格好が不自然だ!!」「だいたいつなぎを着たままうんこを      するのはおかしい。」
太郎 「私はつなぎなんか着ていない、これは特殊なスーツだ。君はテレビを見た     事がないのか?テレビを見た事があれば私が誰なのかすぐに分かるはず
   だ。」
和幸は、「まさか!?」と心の中で叫んだが、声にはならなかった。
和幸 「貴方は、太郎さんですか?」
太郎 「そうだ、私が太郎だ!」
和幸 「そ、そ、そんなばかな、トイレに太郎さんなんて?!」     
   「トイレの花子さんは聞いた事があるけど、トイレの太郎さんは聞いた事が    ない。」
太郎 「トイレの花子さんは、当然女子トイレの話ではないか、男子トイレには太    郎さんが居ても不思議ではないだろう。」
  確かにそれは理屈であった。
和幸 「でも、あなたは普通の太郎さんではないじゃないですか。」
太郎 「そう!私はウルトラマン太郎だ、それがどうした。」
和幸 「どうもしないけど、とても不自然…」
 ここまで来て、やっと落ち着いてきた和幸は、自分の本来の目的を思い出した。 お腹の調子はもう限界だった。
 予期せぬウルトラマン太郎との遭遇であったが、とてもサインをもらえる
状況ではなかった。
 「わかった、太郎さん。ごめんなさい。」そう言って和幸は太郎の入っている
個室の扉を閉めた。そして、あわてて隣りの個室の扉を開けた。
  な!!何と言う事だそこには、またシルバー色のつなぎを着た男が座っていた。   間違いなくセブンだった。
  和幸に事情が飲み込めた。男子トイレの個室はすべてウルトラマン兄弟にによ って使用中であった。
 和幸は、途方に暮れた、別の階のトイレに移動する気力はもうなかった。
その時、天から声が聞こえた、「ウルトラの母」の声だった。
 「和幸君心配しなくていいのよ、もう少しだけ我慢して、私の息子達は絶対に
3分で終わるから。・・」
 そしてまもなく一斉に水洗を流す音がした。 「シュワーッチーー」

わたしは、かつてこれ以上に恐ろしい話を聞いた事はなかった。






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